養育費相談支援センター

Q&A(よくある質問集)

当センターに寄せられた相談から、おもな内容のものをまとめました。

養育費の取決め

養育費はどのように取り決めたらよいのですか?

相手と話合いがまとまった場合は口約束でなく、書面にしておきましょう。 できれば公正証書を作成しておくことをお勧めします。公正証書に強制執行認諾条項が入っていれば、不払いになったときに強制執行ができます。

相手と話合いができなかったり、話がまとまらない場合は家庭裁判所の調停で決めることができます。 調停でまとまらないときは、離婚後の養育費請求の場合であれば家庭裁判所が審判で養育費を決めます。 調停や審判で決めれば同じように強制執行ができます。

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養育費の額について折合いがつかないのですが?

両親の間で折合いがつかない場合は、 東京・大阪養育費等研究会が策定した「養育費算定表」の金額が参考になります。家庭裁判所の実務でもそれを参考にして、 個別の事情などを考慮して調停を進めたり、審判で決定したりしています。

「養育費算定表」は公表されており、東京家庭裁判所や養育費相談支援センターのホームページ等で見ることができます。

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調停はどこの裁判所に申し立てればよいのですか?相手が遠方に住んでいるのですが?

調停は相手の住所地の家庭裁判所に申し立てることになります。

相手が遠隔地に住んでいるときは、その住所地の家庭裁判所に調停を申し立てる必要があります。 申立ては郵送でもできますので、最寄りの家庭裁判所等に用紙をもらうなどして手続をしてください。 ただし、調停にはあなた自身が出席する必要があります。何度も出向くのが無理な場合は、 申立書に「調停回数は最小限にしてほしい」などとその事情を付記して裁判所に調停進行上の配慮を求めることも考えられます。

また、相手が同意してくれるなら、あなたの住所地の家庭裁判所に申し立てることができます。 この場合は、相手に「管轄合意書」(家庭裁判所に備え付けられている)を書いてもらって申立書に添付することになります。

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相手の住所が分からないのですが?

話合いを進めたり、調停を申し立てたりするには、相手の所在が分からないとできません。 相手の住所を知る方法として、「戸籍の附票」を取り寄せる方法があります。「戸籍の附票」には住民登録上の住所が記載されています。 あなたは、相手とは離婚後は他人となっていますが、子どもは親の「戸籍謄本」や「戸籍の附票」を取り寄せることができるとされています。 したがって、あなたは子どもの代理人として請求することになります。

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現在別居中ですが、養育費は請求できますか?

婚姻中は、夫又は妻は子どもだけでなく、配偶者(妻又は夫)に対する扶養義務があります。 したがって離婚前の場合は、子どもと配偶者を含めた生活費(婚姻費用分担金といいます)を請求することができます。

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養育費は何歳までもらえるのですか? 20 歳を過ぎてももらえるのですか?

養育費は成人までとするのが一般的ですが、 子どもや親の状況によっては成人後の大学生や病気で自立できない子どもについて認められることがあります。 大学生の場合、親の資力や教育方針等いろいろな要因を考慮して判断されるのが実情です。

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養育費を一括してもらいたいのですが?

養育費は子どもの月々に必要な生活費ですから、月払いが原則です。 親の収入の変動や子どもの死亡など予測できない事情が生じる可能性があるからです。 父母が同意すれば一括払いも可能ですが、その後、事情の変更があれば改めて請求することができるものですから、 そのことをお互いに確認していないとトラブルが生じるおそれがあります。

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学資保険は養育費に入るのですか?

学資保険は子どものためのものですが、契約者が受取人になっているのが普通です。 したがって、子どもの入学時などに支払われる保険金は契約者が受け取ることになり、直接子どもが受け取るわけではありません。 仮に契約者が途中で解約したとしても、子どもや子の親権者は異議を申し立てることができません。 したがって、保険料を負担するからといって養育費の額を少なくしてもよいというものではありません。

保険というものは契約者の事情により、途中解約や中断のリスクがありますので、離婚時に契約者の名義を変更することも一つの方法でしょう。 その場合は保険料は変更した契約者が支払うことになります。

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養育費と面会交流

子どもと会わせずに養育費をもらいたいのですが?

養育費と子どもに会うこと(「面会交流」と呼んでいます)とは別の問題です。 面会交流を実施しなくても養育費を請求することはできます。 しかし、子どもに会うことは養育費を支払う励みになることでしょうし、 別れた親と子が良い関係を持てるようにすることは子どもの成長にとっても大事なことです。会わせることが難しいような事情がある場合には、 最近の子どもの様子を知らせたり、写真などを送ってあげるという方法もあります。

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子どもに会わせてくれないので養育費を中止したいのですが?

Q 9 の回答でも述べましたように養育費と子どもに会うこととは別の問題です。 会えなくても養育費は支払わなくてはなりません。会えない事情についてよく相手と話し合って子どものためによい方法を考えましょう。

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養育費の請求

過去の養育費をさかのぼってもらいたいのですが?

過去の養育費については、請求すること自体はできます。 これに相手が応じてくれる場合は、もらうことができますが、そうでない場合に、家庭裁判所が「審判」で過去の養育費の支払を命じる例は多くなく、 養育費を請求したときから認められるのが一般的です。 養育費は、子どもの現在の生計維持のために必要な給付であるという性質から過去の生計をさかのぼって充足させるものではないという考え方や 過去の養育費の請求を広く認め過ぎると、義務者が予想できないような多額な支払義務を負うことになり、 義務者に過酷な結果になるなどと考えられているためです。

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養育費は要らないと言って協議離婚しましたが、今からでも請求できますか?

養育費は子どものためのものですから、約束した当時と事情が変わって養育費が必要になれば請求することができます。 まずは、相手とよく話し合ってください。ただし、相手も養育費は要らないものとして生活設計を立てているということも考えられますから、 養育費の協議は難航するかもしれません。養育費を必要とするようになった事情をよく相手に理解してもらうことが大切です。 話合いがつかないときは調停を申立てることができます。

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未婚のまま子どもを出産しましたが、養育費を請求できますか?

まず、相手の男性に認知の請求をしてください。 認知をしてもらって父親であることを明確にした上で養育費の請求をしてください。 相手が認知に応じてくれるなら認知届を市役所等の戸籍係に提出してもらってください。 応じてくれない場合は、家庭裁判所に認知や養育費の調停を申し立てることをおすすめします。

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子どもが私立高校に進学することを希望していますが、入学金や授業料を請求できますか?

私立高校への入学について相手が承諾しているのでしたら、 授業料、入学金等について毎月の養育費とは別に負担を求めることができます。金額などについて相手と話し合ってください。 相手が承諾していない場合に、家庭裁判所に調停を申し立てたときは、私立高校入学の事情、相手の収入等を考慮して判断されることになります。

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義務者である父親が自己破産しましたが、養育費は請求できますか?

自己破産しても養育費を支払う義務はなくなりませんから、未払いの養育費を請求することができます。 また、これからの分についても支払ってもらうことができます。 ただし、相手は破産後収入がなくなったり、大幅に減ったりしている場合があるでしょうから、養育費の減額を求めてくるかもしれません。 したがって、相手の事情によっては減額に応じざるを得ないこともあるでしょう。

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相手の収入が少ないので、祖父母に養育費を請求したいのですが?

祖父母にも孫に対する扶養義務がありますので、孫から祖父母に対して扶養料を請求することは可能です。 しかし、祖父母の扶養義務は 父母に優先されるものではなく、祖父母の生活に余裕がある場合に、認められるという程度の義務とされています。

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増額、減額等

子どもが高校に進学して教育費や生活費が急に増えました。増額してほしいのですが?

養育費は、最初に決めた時に比べて生活状況が大きく変化したなど「事情の変更」が認められる場合には 再度決め直すことができます。ただし、子どもの教育費などが大幅に増加したとしても相手の収入が増えていなければ現実には増額が難しい場合があるでしょう。 入学金などの一時的な経費や塾の費用等については通常の養育費とは別に特別経費として話し合うことができます。 また、相手が病気や失職等で収入が少なくなったりした場合は、減額に応じなければならないこともあります。

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再婚と養育費

義務者である父親から、再婚したので養育費が支払えないと言ってきたのですが?

再婚したとしても、元夫の養育費を支払う義務がなくなるというわけではありません。 ただし、養育費を決めた時と比べて元夫の生活状況が変わったなど再度協議する必要があるような場合には、まず相手とよく話し合ってみてください。 協議ができない場合は家庭裁判所の調停を申し立てることができます。

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権利者である母親が再婚したのですが、引き続き養育費をもらえるのでしょうか?

あなたが再婚後、再婚相手と子どもが養子縁組をした場合には、養父が優先的に子どもの扶養義務を負い元夫の扶養義務は後退しますので、 養育費の減額又は免除の理由になると考えられています。

再婚相手と子どもが養子縁組をしていない場合には、再婚相手には扶養義務はありませんが、ただし、 事実上子どもが再婚相手にも扶養されていることなどの事情により、養育費の減額が考慮される要素になる可能性があります。

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履行確保

書面で約束した養育費が支払われなくなりましたが?

私的な書面の場合、相手に督促しても支払われないときは、その書面では強制執行はできません。 私的書面の内容を根拠に簡易裁判所や地方裁判所の民事訴訟等の手続によって請求することも可能ですが、 実際には将来分の養育費と併せて、改めて家庭裁判所に調停を申立てて請求することが多いようです。 相手と話合いができるようなら、公正証書を作成するとよいでしょう。 その場合は、約束を守らなかった場合には強制執行ができるという認諾条項の付いた公正証書を作成することをおすすめします。

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公正証書で約束した場合、履行勧告してもらえますか?

履行勧告は家庭裁判所で取り決めた事項について、 これが守られない場合に権利者の申出に基づいて支払うように勧告を行うもので、公正証書での取決めについては利用できません。 家庭裁判所は履行勧告の申出があれば、相手に書面を出したり、電話を掛けたりして支払うよう勧告するものです。 申出は費用がかかりませんし、電話でも申し込むことができます。したがって、利用しやすい制度ですが、強制力はありません。

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強制執行したいのですが、相手の反応が気になります。

強制執行は相手の財産を強制的に取り立てるものであり、 相手が会社員である場合には会社での立場にも影響を受けることもあるでしょう。 養育費は子どもが自立した社会人になるまで長い期間支払うべきものですから、相手との関係に配慮することも大切です。 相手が感情を害して関係が悪化することが心配されるために、強制執行までは踏み切れないという気持ちもよく分かります。

したがって、強制執行に踏み切るときには、相手がどのような対応をするかということもよく考えて実行する必要があるでしょう。 それまでの経緯を踏まえ、強制的な方法によることもやむを得ないかどうかを考えてみてはどうでしょうか。

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間接強制とはどういうものですか?

間接強制とは、調停や公正証書等で養育費の支払いを決めたのに支払わない義務者に対して、 一定の期間内に履行しなければ本来の養育費とは別に一定の金銭を支払うように命じ、義務者に心理的強制を加えて支払を促す手続きです。 義務者に支払能力がないときは申立てが認められません。この制度は心理的強制を加えて支払を促すもので、 直接財産を差し押さえるものではないので、間接強制の決定がされても義務者が支払わない場合は直接強制の手続をとる必要があります。

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外国人の場合

相手は外国人ですが、養育費の請求はどうしたらよいのですか?

日本人と外国人との間や日本に居住している外国人同士の法律問題においては、 どこの国の法律を適用するか(準拠法の問題)ということと、日本の裁判所で調停などを行えるか(国際裁判管轄権の問題) というこの二つのことが問題になります。準拠法については、「扶養義務の準拠法に関する法律」という法律に定めがあり、 それによると、扶養を求める者(養育費の場合は子ども)の住所地の法律によることになっていますので、 子どもが日本に居住しているのでしたら日本の法律によって決められることになります。

また、どこの国の裁判所で手続ができるかについては、個々の法律問題ごとに判断されますが、養育費については相手の住所地の国だけでなく、 子どもの住所地の国での手続も認められる場合があります。相手が日本に居住していれば日本の裁判所で問題はありませんが、外国に居住していて、 外国の裁判所まで出頭できないような場合は日本の裁判所で申立てができないかについて裁判所に相談されたらどうでしょうか。

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